日本における傘の歴史とは?発明者や普及の過程について解説
本記事では、日本における傘の歴史を解説します。「傘が誕生したのはいつ?」「発明者は日本人なの?」などの疑問が解決する内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください。
傘の起源は4000年前まで遡る?
傘の歴史は非常に長く、紀元前3000年頃のエジプト、メソポタミア、中国などで既に使用されていたことがわかっています。ただし、当初は雨具ではなく、日よけとして王族や貴族などによって使用されていたようです。
雨具として使われるようになったのは、16世紀頃だと言われています。ポルトガル人やオランダ人の商人によって、東洋の傘がヨーロッパに伝わりました。
特に、18世紀に担ってイギリス人のジョナス・ハンウェイが男性用の傘を一般に広めたとされています。彼は雨傘を日常的に使用しました。イギリスは「天気が悪い」「雨が多い」という地理的特徴があるため、雨具としての傘が広く普及したのでしょう。 では、日本ではどのように傘が普及したのでしょうか。
次で解説します。
日本における傘の歴史【誕生から普及まで】
日本における傘の歴史も古く、その起源は平安時代前後にさかのぼります。
当初は中国から伝来した蓋や笠の形をしていましたが、やがて和紙に油を塗って防水性を持たせた「和傘」が発展しました。
昔の芸術作品でも傘を持った人がよく描かれているのも、このような背景があるのでしょう。 しかし、江戸時代まで雨傘としての使用は限られていました。防水性を持っていたとは言え、そこまでの撥水性はなかったのでしょう。
しかし、日本にも雨具として傘が普及し始めます。
1804年、長崎に入港した中国船の荷物に「黄どんす傘一本」という記録があり、これが日本における洋傘の最古の記録とされています。
1854年のペリー来航時、多くの日本人が初めて洋傘を目にしました。これを機に洋傘への関心が高まり、洋傘の輸入が本格化したのです。
1889年頃には純国産の洋傘が開発されるようになりました。庶民でも購入できる価格帯で洋傘が販売されるようになり、それと同時に”ファッションアイテム”としても評価され始めました。
昭和の時代には折りたたみ傘が登場するなど、現代まで傘の進化は続いています。 このように、日本の傘の歴史は和傘から洋傘へと移り変わりました。また、実用品としての側面だけでなく、ファッションアイテムとしての側面も強めていったのです。
和傘から洋傘への移行が進む中、現代では多くのブランドが機能性とデザイン性を兼ね備えた傘を提供しています。
その中でも「Pasotti」は1956年北イタリアに位置するマントバの工房にて、創業した老舗傘ブランドです。実用性とファッショナブルな要素を両立した高品質な傘をお客様に提供しています。 この機会に、世界70カ国以上で愛される傘の魅力を味わっていただければ幸いです。